南西部 オーシュの旅
パリでスタージュをしているとき、日本人の先輩からフランス南西部にすごくきれいな田舎町があると聞いた。
その町の名前はコンドン。ガイドブックにも載っていないような小さな町だけど、パリとは違う、比較するべきではない美しい町(煌びやかではなく創られていない、という意味だと思う。)と聞いて、印象に残っていた。
スペイン・サンセバスチャンを発つ頃、急に思い立ってその町を目指そうと思った。とりあえずその方向の電車に乗り、いくつかの駅を経由して…
中間地点のオーシュに着いた。
バックパックを背負い歩きながら、空いているできるだけ安い宿を探す。と言っても、どこの宿も空いている(笑)。
悪天候の中であったがすぐに宿は見つかり、目的地コンドン行のバスについて宿のスタッフさんに尋ねると…
なんと、乗ろうとしていたバスがなくなっていた(笑)曜日が変わっていたのだ。
仕方ない!きっと、もう一度おいで☆ということなんだと思う。
翌日一日空きができた私は、なにもないよと言われたオーシュの町を隅から隅まで歩いた。
結果この町のことが好きになった。日本人が一人で歩いていることなんて珍しいらしく、町の人はどこから来たの?どうしてここに来たの?とよく声をかけてくれた。至る所に花や緑のあるあたたかな田舎町。
そして中でも、丘の上にそびえ立つ大きな教会の美しさといったら!
中はだーれもいない。だから余計に神聖に感じる。
そして夜はライトアップされて、幻想的な雰囲気。
↓丘の上から見た町!のどかできれい。
こんな景色を売り物にせず、ただただ地元の人たちで大切にして暮らしているように感じた。
目指してたところには行けなかったけど、心に残る景色に出逢うことができて、時間や人に縛られず思うままに旅ができた。そういう時間って他にあったかな…そんな思い出の町になった。目的としていたところは、また次回に。